北米開教区

2018年1月1日 元旦初参り

[]  2018/3/13

外国なので当然とはいえ、アメリカの正月は日本と大きく異なります。日本の「正月休み」の感覚に近い時期は11月下旬のサンクスギヴィング・ウィークエンドか、12月下旬のクリスマス・クリスマス・ウィークエンドの時期で、それぞれの週末の3~4日が一年の休暇の時期にあたります。とりわけクリスマスの週末は一年の終わりで、家族で教会に行ったり食事をしたり、普段は離れて生活している家族が共に過ごす時期です。日本の年賀状のようなカードの交換もこの時期に行われます。新年を迎える元旦、大晦日の深夜12時は単にお祝いの花火が打ち上がる日とでも言えば良いでしょうか。1月1日は祝日ですが、翌日1月2日からはもう普通の日常生活が始まるのは、多くの在留日本人にとって慣れるのに苦労する点です。日本の正月三が日の雰囲気はなく、年始の挨拶回りのような慣習もありません。したがって、多くの日系アメリカ人家族、また一般のアメリカ人が元旦に教会や寺院を訪れることはほぼありません。

一方、ここロサンゼルスには留学生や駐在員家族など7万人以上の在留日本人が滞在、その他にも国際結婚でロサンゼルスで生活している日本人の方々がいます。そうした日本人家族にとって、元旦に寺院を参拝することは子どもたちに「初詣」の雰囲気を教える貴重な機会です。当院では、元旦に限り午後5時まで正面玄関を終日開放し「元旦初参り」を行っており、今年は200名以上の方々がお参りに訪れました。参拝客の多くは当院メンバーでも日本生まれの方々や、前述の在留日本人家族・国際結婚の日本人家族の方々ですが、皆さん熱心に仏前で合掌・焼香し、お参りされています。元旦の参拝者数は劇的に増えることはありませんが、参拝者の多くは毎年お参りに訪れています。当院では、前日の大晦日の念仏会で開眼した交通安全・家内安全のお守りを用意しますが、多くの方々が前年の古いお守りを持参しお焚き上げ品として納め、新しいお守りを求めていかれます。また、参拝者の中には「日本の菩提寺が浄土宗」という方もしばしばあり、元旦初参りは当院の存在を紹介する良い機会にもなっています。IMG_2218

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