2016年大晦日 除夜一時間念仏会
[] 2017/1/12
北米開教区本院では2010年より毎年大晦日の午後4時より、『除夜一時間念仏会』を勤めています。2010年は中旬に北米本土にて初となる『五重相伝会』が行われた年で、開筵中に経験した大人数での木魚念仏と礼拝は多くの受者達にとって印象深いものでした。その気運のまま同年大晦日より、「除夜の鐘は無理でも除夜の別時念仏を勤めよう」と『除夜一時間念仏会』が始まり、今回は7回目です。大晦日の夕刻、電灯を一切つけず、お灯明の明かりのみに照らされた阿弥陀様に向かい20分の念仏と礼拝(三唱三礼)のセットを3回、計1時間の念仏会です。
この除夜の念仏会、夕方にダウンタウンまで出向き夜間に帰宅することになります。当然、参加できる方の条件は限られており、開始当初は7名ほどで行っていました。近年は「大晦日にお寺でプチ修行」と銘打ちラジオ放送や雑誌等で念仏会を広報したところ、15名程度が集まるようになり、今回は19名が参加されました。毎年参加している一部の寺院メンバーを除けば、皆さん初めて当院を訪れる一般の方々です。一般の方々が寺院に求めるものの一端が見て取れるように思います。一般参加の方々にとっては生まれて初めての木魚念仏であり、最初は人前で「なむあみだぶ」と声を出すことも三唱三礼も遠慮がちです。しかし、時間が進むにつれ雰囲気に馴染まれるのでしょうか、木魚と念仏の声が合って少しずつ大きくなっていきます。参加された方々から「一年間の心の垢を払って心新たに新年を迎えたいと思い立ち、参加しました。でも一時間は本当に長くけっこう苦行でしたが、声を出し続けて何かすっきりしました。」との感想をいただきます。そんな思いに応えられるよう、今後も続けていきたいと思います。