浄土宗北米開教80周年記念法要『家族』
[] 2017/6/26
カリフォルニア州ロサンゼルスの北米開教区本院では、本年(2017)、初代総監故野崎霊海上人により1936年に北米大陸最初の浄土宗教会所が開設されてから80周年の勝縁を迎えています。2017年6月18日(日)の父の日、80年の歩みを支えた先人の恩をかみしめ未来の世代と寺院の縁が結ばれることを念じ、「家族」をテーマに『浄土宗北米開教80周年記念法要』を勤めました。導師には、2010年の五重相伝会や2012年の宗祖法然上人800年大遠忌法要などで深いご縁をいただいている石見教区より本田行敬教区長をお迎えし、山本昌利教化団長はじめ5名の同教区教師のご随喜をいただき、本院メンバーを中心に現地檀信徒約120名が参詣、共にこの勝縁を祝いました。
法要に先立ち、石見教区良忠寺ご寄贈の阿弥陀三尊像を祀る位牌納骨堂での読経・回向、また当院と縁の深い文化・宗教学者グレン・ウェブ博士(ペパーダイン大学名誉教授)より祝辞をいただきました。法要では子ども・学生の学業成就・成長祈願を行い、生後数ヶ月の赤ちゃんから大学生まで36名の子ども・青年とその家族が揃って灌頂洒水を受け、一人一人名前の入った祈願のお札を授かりました。そして回向では、参詣者全員焼香の後、それぞれ本田行敬教区長・山本昌利教化団長より灌頂洒水を授かりました。
「80年という歴史は、野崎霊海師をはじめとする歴代の開教使・開教助員とそのご家族、そして寺院を支えてこられた多くのメンバーご家族の方々の努力・ご苦労の賜物です。先立たれた方々もたくさんいらっしゃることと思います。この方々のご功績・ご恩は、今日この法要に集う私たちみんながしっかりと受け止めていかねばなりません。日本の昔からの言葉に、『咲いた花見て喜ぶならば、咲かせた根本の恩を知れ』というものがあります。美しい花を咲かせるために、一生懸命努力をされてきた方々のご恩を知り、私たちの思いを新たにし、それを若い世代の方々に伝える縁となるのであれば、今日はとても意義深い記念法要になるのではないかと思います。」お導師を勤められた本田行敬先生の挨拶に、参詣者は感慨深く聞き入っていました。
法要後のパーティではホールにてハワイアン・バフェを催し、赤ちゃんから90歳代にわたる幅広い年齢層の参詣者が一堂に会し、受者と石見教区諸先生とで五重相伝の思い出話にも花が咲き、英語と日本語で笑い声の飛び交う懇親会となりました。続いてエンターテインメントを行い、歌やギター、カラオケやジュニアマジシャンの手品などが披露され、寺院で父の日を家族で楽しむ一日となりました。mあた、ロサンゼルス本院の教化活動の一つである日本語ラジオ放送の番組のために本田行敬教区長・山本昌利教化団長のインタビュー収録も行われました。閉会にあたって、数十年前に長年理事長を務めた上村寅雄氏がメンバーを代表して謝辞を述べられ、記念法要を締めくくりました。多くの参詣者より口々に「心温まる法要だった」との感想をいただき、大変有難く思います。