ハワイ開教区

第76回ハワイ浄土宗仏教青年会大会

[報告]  2017/6/9

6月2日から4日にかけて第76回ハワイ浄土宗仏教青年会大会がハワイ島で行なわれました。

別院、ハレイワ浄土院(オアフ)、カフルイ浄土院、ラハイナ浄土院、ワイルク浄土院から合計40名ほどの参加がありました。

今回の目玉は6月3日(土)のコハラへのバス旅行でした。バスはヒロを出発し、途中ハマクア浄土院に参拝し、コハラ浄土院を参拝、カメハメハ大王像で昼食、ハヴィ浄土院を参拝しました。

paauhau  Rev Okabe

ハマクア浄土院         岡部学応上人

ハマクア浄土院はヒロから車で1時間ほどのパアウハウと呼ばれる場所にあります。パアウハウはハワイ島北岸ハマクアコーストと呼ばれる地域にあります。1896年開山で、ハワイ最古の仏教寺院です。開山岡部学応上人は山口県周防大島西蓮寺の出身です。岡部上人は1894年にハワイに派遣された浄土宗では2人目の開教使(第1号は長野県出身の松尾諦定上人で、志半ばで病を得て遷化されました)で、出稼ぎ労働者には山口県出身者が多かったことも幸いし、彼らの協力を得て見事に新寺を建立されました。

ハマクア浄土院からさらに車で1時間ほど走ると、北コハラ地区(通称コハラ)に着きます。北を海、東を峡谷、南を山に囲まれたいわば袋小路になっていて、いつも風が吹いています。砂糖産業が盛んな頃は多くの日本人で賑わっていましたが、1970年代に砂糖農場が閉鎖されてからはさびれ、よほどの用事がなければ行かない場所です。カメハメハ大王はコハラ出身です。

kamehameha

カメハメハ大王像(カパアウ)

この大王像はホノルルに設置すべく1880年イタリアに発注されたものの輸送の途中に船が沈み、海底にあったものをのちに引き上げて大王の生まれ故郷であるコハラに置かれたものです。コハラ浄土院はカメハメハ大王像から徒歩3分ほどのところにあります。

 

コハラ浄土院は1902年安西承信上人により開山されました。現在の本堂は1920年代のものです。ハワイ唯一の一切経があり、経蔵は1909年建立です。一切経は現在本堂に安置してあります。

kapaau    kapaauk

コハラ浄土院本堂        コハラ浄土院経蔵

コハラ浄土院から車で5分ほどのハヴィという町にハヴィ浄土院があります。

ハヴィ浄土院は1905年ハヴィに建てられたコハラ浄土院付属日本語学校が母体で、コハラ浄土院第2世木村猶恵上人が初代校長でした。コハラ浄土院第4世中西忍海上人がそこに本堂を建立して寺院とし、木村猶恵上人を開山、2代目校長鈴木応善上人を第2世とし、自らを第3世としました。かつてハヴィ浄土院の近くに沖縄県人集落があったことから信徒に沖縄系が多く、コハラ沖縄県人会の新年会はここの集会堂(旧日本語学校)で行われます。お盆には沖縄の太鼓や踊りが披露されます。

hawi JM

ハヴィ浄土院本堂      ハヴィ浄土院の「母」マツダ女史

コハラはコナから車で1時間です。機会があれば車を借りて、是非訪れてみてください。

文責 ヒロ明照院主任 宮崎潤心

  • 一覧へ戻る