南米開教地

2025年8月 ブラジル南部への巡回診療同行: 大江田晃義

[報告]  2026/10/13

6月の南米開教70周年記念「訪伯団」に参加された元ブラジル駐箚特命全権大使梅田邦夫氏の紹介により、8月に森口秀幸医学博士の巡回診療に同行する機会を得ました。13日間、走行距離約1770キロにわたった今回の巡回診療同行は、私にとって開教使としての原点を呼び覚まされる旅となりました。「精神的ケアとして、僧侶の立場でお年寄りの話を聞いてほしい。」同行にあたって最初に言われたことですが、それは正に森口博士の診察を表現する言葉でした。

森口博士の診察は、まず一人あたり約40分かけ、一年間の体調の変化についてじっくりと話を聞くことから始まります。また巡回診療にとどまらず、常に患者さんと連絡を密にされています。移動中の車内では、携帯電話に届く様々な健康相談のメッセージや電話が鳴り止まない状態でした。時には人間関係の相談に乗ることもあるそうで、「自分にできることは何でもする」というその精神に深い感銘を受けました。博士に倣い、診察を待つ患者さん一人一人と話をしたところ、近隣に日本寺院がないためカトリックで葬儀を行った家族もあり、今回仏具を持参して行った法要を喜んで下さいました。

祖父の時代から三代にわたり森口博士がボランティアで続けているこの巡回診療、今も変わらずあるのは「日本人移住者のために尽くしたい、移住地を守りたい」という純粋な思いです。それは正に、我々開教使の抱く思いや、開教活動にも共通するものです。今回、開教の原点でもある「人の話を聞く」ことを真摯に実践する機会をいただき、有り難く思います。今後もできる限り巡回医療に同行し、少しでも日本人移住者の心の安寧に寄与したいと思います。

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