
2019年11月お十夜~12月除夜1時間念仏会
[報告] 2026/9/11
11月初旬に十夜法要、12月初旬に年末大掃除を行い、2019年も年末を迎える時期になりました。ここ10年、当院の年末の宗教活動として定着したのが、除夜一時間念仏会です。この別時は、2010年12月に開筵された五重相伝がきっかけとなっています。五重相伝に参加した受者の方々からの「道場で体験した暗闇の中での木魚念仏を再び」との機運により、2010年大晦日夕方に別時を勤めたことが始まりです。大晦日の夕刻、治安の良くないダウンタウン内の寺院が会場ゆえ、希望者誰もが参加できる状況になく7名ほどの参加人数でした。帰宅時は夜間となるので、寺としては安全には細心の注意を払っての開催でした。2010年より数年は7~10名の参加者に留まっていましたが、継続する度に寺院メンバーのみならず地域社会の在留邦人やアメリカ人が参加するようになり、前年の大晦日は22名の参加者を得て行いました。2019年大晦日、記念すべき第10回となる別時には実に48 名もの方々が当院に集まり、1時間の木魚念仏に精を出しました。
アメリカの冬のホリデーシーズンは何といっても11月末の感謝祭から12月末のクリスマスの間で、世間では大晦日は午前0時に新年を迎えた瞬間に花火でお祝い、翌日の元旦は単なる休日です。1月2日からまったく普通の日々が実に淡々と始まります。したがって、とりわけ在留日本人にとって当院大晦日の除夜一時間念仏会は一年の心の垢を落とし、心新たに新年を迎える法要として年々日系社会に定着してきた様子です。
道場に入る前に日英語で触香・同称十念・木魚念仏・礼拝のインストラクションを行い、行道にて入堂、日常勤行の中で20分の木魚念仏と三唱三礼のセットを3回行います。当院本堂の壁上部はガラスのため外からの夕日が入るため、堂内は一切の電灯をつけず、お燈明の灯りのみで勤めます。最初は夕暮れの光に照らされ薄明るい本堂は徐々に暗くなり、別時が終わるころには真っ暗になっています。終わった瞬間、1時間にわたって念仏の声・木魚の音が響いていた暗い堂内には、静寂の中ただお燈明に照らされたご本尊だけが浮かび上がります。まるで1時間の称名念仏のご褒美に与えられた荘厳のようで、この瞬間のために毎年参加するという方もいます。参加者の中でも、とりわけ在留日本人は大晦日に引き続き翌日の元旦初参りに訪れる方が多く、大晦日~元旦の心の節目とされているようです。


