ハワイ開教区

カウアイ島よりバーチャル盆ダンス配信

[報告]  2020/7/28

“We can do no great things, but do small things with great love.”( 私たちは、大きなことはできません。小さなことを大きな愛をもって行うだけです。)

– マザー・テレサ  –

コロナ禍で、今年のお盆をどのように行うか考えていた時に、ふとマザー・テレサの言葉に出遭いました。いうまでもなく、お盆は一大行事です。ここハワイでも「盆ダンス」は夏の風物詩として定着し、各島各寺で盛大に催され、毎年大勢の人が集まります。それが、今年は早々とキャンセルを決断、発表しました。皆が皆、安全第一を思ってのことなのですが、しかし、残念な気持ちがありました。なんとかできないものだろうか?そんな時に、小さなことを大きな愛をもっておこなう、というマザー・テレサの言葉に共感致しました。大勢の人を集めることなく、自分たちでできる限りのことを行いたい。得意なYouTubeライブで「小さなお盆」を配信することにいたしました。

「盆ダンス」は、寺院にとって貴重な収入源であり、また現地の多くの人にとって、娯楽的要素が大きいと思いますが、やはり「お盆」は故人あっての行事です。本来人が集まらなくても、個人個人が、場所を選ばず、亡くなった人を偲び、祈りをささげ、供養することはできます。今年は、コロナ禍の様々な制限下の生活が続いていますが、お盆の原点にかえって、ささやかながらも故人を追悼しつつ御霊をおまつりしたいと思いました。具体的には、故人の名前を追悼するスライドを作成し、映像として流すことにしました。故人の名前を映像でみることによって、日頃忘れていた人たちを思い出し、親しくそして懐かしく思う気持ちを大切にしたいと思いました。

踊りの映像は、コロア浄土院で長年盆ダンスの練習をボランティアで教えてくださっている日本舞踊の先生や上手な方の踊りを撮影させて頂くことも検討したのですが、最終的には、それぞれが自宅で、そして家族で楽しんでもらえることを念頭に、石川家より家族4人が、昨年の当院における盆ダンス動画とコラボする形で出演し、お粗末ながらも踊りを披露させて頂きました。昨今、盆ダンスは日本でも再び人気がでているようで、SNSでズームアプリを使って同時に踊る盆踊りを多々見かけるようになりました。やり方は本当にいろいろあるものだと感心しております。今になって思いますと、改善できうる点がありましたが、初めての試みとしてはよくできたように思いますが、いかがでしょうか?

YouTubeには、ライブストリームという生放送の公開とプレミア公開という事前に撮影アップした動画をタイマー機能で、日時指定で公開。どちらも、公開時にライブチャットが使え、ライブ感覚で放映できる機能があります。今回は、事前に撮影した動画をプレミア公開する一方で、時間を少しずらして、生放送で盆法要と踊りを放送致しました。

プレミア公開ヴァーチャル盆ダンス:

ライブストリーム盆サービス・盆ダンス配信:

ハレイワ浄土院ヴァーチャル盆法要プレミア公開:

 

今週末、7月25日はハレイワ浄土院の江崎晃司師が盆法要を配信される予定です。

コロナ禍で、インターネット布教が当たり前のように行われ、世界中の多くの素晴らしい法話がボタン一つで視聴できる素晴らしい時代になった一方で、視聴数を獲得するのは難しくなりつつあるとも感じます。しかし、動画であれ法要であれ、一人でも喜んでくれる人がいる限り、サービスを続けていくことは意味あることだと思います。

残念ながら、今の段階では、元通りの生活は望めそうにありませんが、様々な制限の中でも、けっして悲観せず、小さな取り組みでも大きな愛をもって励んでいきたいと思います。

合掌

(7月22日記)

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