ハワイ開教区

カーチスタウン浄土院・ハカラウ浄土院花祭り

[報告]  2017/4/17

4月9日(日)午前10時30分よりカーチスタウン浄土院で、午後1時よりハカラウ浄土院で花祭りが行われました。

Kurtistownhanamido     Hakalauhanamido

カーチスタウン浄土院花御堂    ハカラウ浄土院花御堂

 

カーチスタウン浄土院では、境内にあるファースト・ステップ保育園の園児2名とその家族がお参りしました。

ファーストステップ保育園はカーチスタウン浄土院檀信徒有志ならびに園長夫妻の努力、ハワイ浄土宗からの融資、檀信徒、宗務庁、浄土宗保育協会、その他関係者の援助によりカーチスタウン浄土院集会堂に設置され、2013年4月にハワイ州から認可がおりました。開園から今年で4年になります。園児は現在11名(最大12)で、日本のかたから見れば保育園というより託児所のような規模です。立地に恵まれておりませんが、なんとか続いております。園からの家賃はお寺の重要な財源になっております。
開教使はこの保育園の理事(相談役)で、週一回、園児に物語をし、簡単な日本語を教えています。4月7日(金)に保育園で自家製紙芝居を使って花祭りについて話し、園児をお寺の花祭りに招待したところ、2家族のお参りがありました。園児と家族が法要に参加するのは初めてのことで、感無量でした。

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翌朝、例年のように園児たちに花御堂を見せました。園児たちはそれなりに神妙な様子で誕生物に甘茶を注いでおりました。

開教使は園児に「センセイ」と呼ばれています。「センセイ」は戦前ハワイの仏教寺院のほとんどが日本語学校を運営し、開教使が日本語教師をしていた頃の名残です。今でも日系仏教寺院の開教使は宗派を問わず「センセイ」と呼ばれます。

初期の日本人労働者はほんらい出稼ぎで、ほとんどの人がいずれは帰国するつもりだったようです。実際およそ半数が帰国しました。帰国後に備えてか一世は子供の日本語教育に熱心で、二世の多くは放課後日本語学校に通いました。ハワイ浄土宗もかつては各寺院に日本語学校を有し、女学校を運営する寺もありました。日本語学校は隆盛し、作文大会や演劇なども行われておりました。二世の人たちいわく、日本語学校の「センセイ」はおおむね「オソロシカッタ」そうです。戦前の日本と似ていたようです。

文責 カーチスタウン浄土院・ハカラウ浄土院兼務主任 宮崎潤心

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