
愛媛・ハワイ親善少年野球交流大会報告(Ehime–Hawaii Goodwill Youth Baseball Exchange)
[その他] 2026/4/9
2025年11月13日から17日までの5日間、ハワイ・オアフ島において「愛媛・ハワイ親善少年野球交流大会(Ehime–Hawaii Goodwill Youth Baseball Exchange)」が開催され、愛媛県から53名(スタッフ8名を含む)の訪問団が来布しました。本大会は、野球を通じた国際交流と相互理解の促進を目的とする長年の親善事業であり、両地域の子どもたちと家族を結ぶ大切な架け橋となっています。
本交流の原点は、2000年冬、当時ニューヨーク・メッツ監督であったボビー・バレンタイン氏が松山で少年野球教室を行ったことに遡ります。翌2001年のえひめ丸事故を受け、同年末、愛媛県県会議員の戒能潤之介(かいのうじゅんのすけ)氏とバレンタイン氏は再び会談し、事故の犠牲者を追悼し両国の友情を深めるため、従来検討していたアメリカと愛媛の野球交流を、ハワイと愛媛の子どもたちによる交流へ発展させることを協議しました。
第1回大会は2002年11月29日、愛媛県で開催され、ハワイから76名が招待されました。参加者全員が宇和島水産高校のえひめ丸慰霊碑に献花を行い、バレンタイン氏による野球指導や、ハワイと愛媛の小・中学生による交流試合が宇和島市および松山市で行われました。参加者と保護者は愛媛観光も楽しみ、遺族の方々も大会の趣旨に理解を示し、寄付金やTシャツ、愛媛産みかんなどを寄贈しました。
ハワイ代表団長のナヤ博士は、この意義深く素晴らしい事業を受け、ハワイ州政府および州議会に対し、ハワイ州と愛媛県の姉妹都市提携を提案しました。
2003年11月21日、ハワイにおいてハワイ州と愛媛県の姉妹都市協定調印式が行われ、愛媛県知事をはじめ多くの県議会関係者が出席しました。調印式は野球大会の日程に合わせて設定され、愛媛から参加していた選手・保護者・スタッフも立ち会い、両地域の新たな歴史の幕開けを見届けました(バレンタイン氏はロッテ監督就任のため欠席し、代わりにハワイ出身のプロ野球選手ロッテのが出席)。
カカアコ公園のえひめ丸慰霊碑では献花式が行われ、愛媛の選手たちはハワイの少年たちとの交流試合やメジャーリーガーによる野球教室に参加しました。
その後、大会は両地域で交互に開催され、学校訪問やホームステイ、文化体験を含む総合的な青少年交流へと発展。2020年以降は新型コロナウィルスの影響で中断を余儀なくされましたが、2024年に再開され、今回の訪問団受け入れに至りました。
訪問団は11月13日午前ホノルルに到着しました。到着後、カカアコ・ウォーターフロント・パークのえひめ丸慰霊碑において当職による追悼式が営まれ、参加者全員が献花し、静かに祈りを捧げ、平和と友好の尊さを心に刻みました。
その後、ハワイ州議会議事堂を表敬訪問し、議員との懇談や議場見学を通して交流を深めました。午後には市内視察を行い、ワイキキのホテルへチェックイン。夕刻には世話人の一人マーク・アンダーソン氏の自宅で、指導者・関係者による歓迎夕食会が開かれました。
翌14日からはホームステイが始まり、愛媛の選手たちはハワイの家庭に滞在しながら学校訪問や地域交流を体験しました。夕方にはハワイ沖縄センターで歓迎レセプションが開催され、約180名が参加。日米双方の関係者が一堂に会し、温かな交流のひとときを共有しました。
15日と16日には、セントラル・オアフ地域公園野球場において12歳以下および15歳以下の親善試合が行われました。開会式では在ホノルル日本国総領事・長徳英晶氏と戒能氏による始球式が行われ、またハワイ出身でメジャーリーグのメッツやパリーグのロッテで活躍したベニー・アグバヤニ氏も登場し、会場は大きな拍手に包まれました。試合後には保護者や地域住民による交流行事や長年この交流会に尽力しているハワイ州下院議員議長カルビン・セイ氏と元下院議員ケン・イトウ博士によるバーベキューも催され、子どもたちは言葉や文化の違いを越えて友情を育みました。
最終日17日、ホノルル国際空港にて送別セレモニーが行われ、ホームステイ家族や関係者が再会を誓いながら訪問団を見送りました。本交流大会は、勝敗を超えた学びと出会いを子どもたちにもたらし、愛媛とハワイの絆を次世代へとつなぐかけがえのない機会となりました。野球という共通言語を通じて育まれた友情は、これからも両地域の未来を照らし続けることでしょう。本年11月には、ハワイ側チームが愛媛県を訪問し、交流試合、プログラムを予定しています。




